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2007年7月の13件の記事

長期熟成酒

 以前、長期熟成酒研究会で試飲をさせていただいた中で、"奥の松" ( 奥の松酒造(株) ) さんの 1988年 の特別純米を頂いたことがあります。
 このお酒は、味わいにどこか枯れたような落ち着きがあり、20年の歳月は、こんな風にお酒を変えるのかと実感しました。

 また、"達磨正宗" ( (合)白木恒助商店 ) さんの熟成酒は、20年ぐらいでもまだカクシャクとしていて、艶やかさがありました。


 お酒の熟成は、人生にも似て徐々に歳月を重ねるごとに、その表情を変えます。

 しぼりたての新酒は、フレッシュで荒々しくあらゆる可能性に満ちているかのようです。
 半年ぐらい経過すると、フレッシュさが落ち着きに変わり、お酒自身のポテンシャルが問われ始めます。

 一年ぐらい経過すると、お酒にまろやかさが増し、味わいに深みが感じられ。
 二年ぐらい経過すると、それまでに無かったような個性が出始め。
 そして、三年ぐらい経過すると、まろやかに熟成した風格も感じられるように思います。


 もちろん、お酒の造り方や貯蔵の方法によって変わってきますし、熟成してどの様になっていくのかは、私にとってまだまだ未知の領域です。

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熟成への疑問

 先日のきき酒会でご指摘のあった "熟成" について、考えています。

 「日本酒に熟成は、ほとんど必要ないのだろうか?」

 「どの様に熟成した日本酒が、美味しいのだろう?」

 私とすれば、どちらかというと、熟成を肯定的に考えていましたので、少し混乱しています。


 確かに、新酒の鑑評会などでは、"生老香"(なまひねか)などは、特に厳格に指摘されますが、秋の鑑評会などでは、熟成による味の深みが必要に思います。
 (もっとも、出品酒は、晩夏まで低温で貯蔵されていることが、多いのは確かですが ... )


 "嗜好の違い" や "香味のバランス" 等々、様々な面から改めて考えてみたいと思います。

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きき酒会

 昨日は、日本酒のきき酒会で知り合った方のご縁で、Ta酒店様でのきき酒会に参加させていただきました。
 きき酒方法は、日本酒への関心が高いお客様に、弊社のお酒を含めて30点ほどの日本酒を、銘柄が分からないようにして行うものでした。

 結果は、高評価していただけたお酒もありましたが、残念なことにご指摘を受けたお酒もありました。

 ご指摘を受けたのは、熟成したタイプのお酒でどちらかというとお燗向きのお酒でした。
 きき酒温度が低かったこともあり、その後お燗でもきき酒していただくことができ、ご評価を頂けたものもありました。

 きき酒温度が低かったとはいえ、正直なところ、とてもへこみました。
 更に、熟成の評価などが、私と異なっている事が印象的でした。

 とても貴重なご感想を頂けましたので、今後の出荷や商品設計にいかしたいと思います。


 Ta酒販店様、ご参加いただいた皆様、大変ありがとうございました。

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"ひやおろし" (3)

 気になっていた部分に 「"生詰" なのか?」ということがありました。

昨日の「"ひやおろし" (2)」で取り上げた抜粋にもあるように、「ひやおろし」の由来から「"生"のまま詰め替える」と考えるのがやはり自然でしょうか?


 "詰め替える"としたのは、「"ビン貯蔵" をそのまま出荷しても "ひやおろし" なのか?」と疑問をもったからです。

 確かに、加熱処理のしてある "ビン貯蔵" であれば、常温流通ができますが、"おろし" の部分を "詰め替え"と考えると、"ビン貯蔵" のままでは "ひやおろし" に該当しないかもしれません。


 ところが、"卸し" と言われるように "移動" の意味合いで広く考えると、"ビン貯蔵"もあるようにも解釈できます。
 (拡大解釈過ぎるかも ... )


 言葉遊びのようになってしまいましたが、美味しいことはもちろんですが、"ひやおろし" としての商品価値をどこに求めるかを明確にしないと、他の商品と一緒になってしまうと思うからです。

 皆さんは、どのようにお考えですか?

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"ひやおろし" (2)

 以前、「"ひやおろし"解禁日」(2007.07.25)についてお伝えしましたが、はっきりと規定されていないようで、蔵元により様々な酒質があるようです。

 各所の"ひやおろし"の定義は、どの様になっているのでしょうか?


<日本酒ラベルの用語辞典> (独立行政法人 酒類総合研究所 作成)
 むかし、寒中に仕込んだ酒を貯蔵し、秋になって味が整ったところを冷やのまま樽詰め出荷したことからこのようにいわれる。近ごろ季節商品として復活した。
 生詰でいたみやすいので店では冷蔵されることが多いが、常温からぬる燗で香味を楽しめるものが多い。


Wikipedia> (2007.07.27 現在)
 ひやおろしとは、冬季に醸造したあと春から夏にかけて涼しい酒蔵で貯蔵・熟成させ、気温の下がる秋に瓶詰めして出荷する酒のことである。
 その際、火入れをしない(冷えたままで卸す)ことから、この名称ができた。
 醸造年度を越して出荷されるという意味では、ほんらい古酒に区分されることになるが、慣行的に新酒の一種として扱われる。


月桂冠 株式会社 「飲む・楽しむ」より抜粋> (詳細はホームページをご参照下さい。)
 冬季に造られた酒は、火入れと呼ぶ加熱処理をしたあと、春、夏を越して半年の間、貯蔵・熟成されます。
 そして秋風の吹く頃、外気温くらいに冷えた清酒は、火入れを行わず、そのまま樽などの容器に生詰めして出荷されます。
 このことから「冷やおろし」と呼ばれるようになったようです。


日本名門酒会 ひやおろし より抜粋> (詳細はホームページをご参照下さい。)
 春先にしぼられた新酒は、一度、火入れされたあと、暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごし、熟成を深めます。
 やがて秋風が吹き始めたら、いよいよ目覚めのとき。ほどよく熟成されたお酒は、2度目の火入れをせずに、生詰めして出荷されます。
 その昔、「冷や」のまま貯蔵用の大桶から木樽に「移(おろ)して」樽詰めしたことから、このお酒は「冷移(ひやおろし)」と呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。


 この様に見ると 「生詰」 が、定義に含まれているようですが、現在の流通では「火入れ」タイプも見受けられます。
 また、「ビン貯蔵」をそのまま出荷しているタイプもあるようです。

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日本酒は、日本の ... ?

 最近、興味を持った書籍で、『なぜ、伊右衛門は売れたのか。』(峰 如之介 著、すばる舎)があります。

 "サントリー"さん と "福寿園"さんが、提携して発売した "伊右衛門" ですが、"烏龍茶"のトップブランドとしての存在と、"お茶"関連製品の開発エピソードなどが、"サントリー"さん側からの視点で主に書かれています。

 大手というよりも"サントリー" さん ならでは? の中国訪問の話題や、"伊右衛門"になるまでの紆余曲折は、商品開発の様子がかいま見られます。

 また、"福寿園"さんとの交渉では、企業の歴史や文化、規模の異なる企業のコラボレーションへの経緯などにも触れています。
 ちなみに、"福寿園"さん の歴史は、創業 1790年、従業員 730名。
 一方の、"サントリー"さん の歴史は、創業 1899年、グループ会社 177社、従業員 20,206名。

 この提携は、今後の展開もとても楽しみです。


 ところで、この本の帯に、『お茶は工業製品じゃない。お茶は日本の心だ。』と書かれています。

 それでは、"日本酒"は?

 改めて、その存在が問われているように思います。

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"ひやおろし" (1)解禁日

 少し気が早いと思われるかもしれませんが、業界で検討している"ひやおろし"解禁日の話題です。

 近ごろ、" ひやおろし "の定義と発売日(解禁日)が、次のように決められました。

 ○ 定義
 「厳寒期に醸造した清酒を、一夏越して調熟させ、秋口に入ってほどよい熟成状態で出荷するもの。」

 ○ 発売日(解禁日)
 毎年9月9日(重陽の節句)を“ひやおろし ”の発売日(解禁日)とし、日本酒業界全体で統一して推進する。

(なお、“ひやおろし”の定義には諸説あり、“ひやおろし”の新たな統一した定義について 今後さらに検討を深めることとなっています。)

 これは、"長野県"が提案し、"日本酒造青年協議会"が提言をしたのですが、その前文がとても素敵ですので、一部を抜粋します。

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 「“ひやおろし”発売日(解禁日)」に関する提言 ( 日本酒造青年協議会 作成、一部抜粋 )

 日本には美しい自然と四季があり、古来より日本人は季節の移ろいを楽しみ、芸術や文化として生活様式にも“季節感”が重要な役割を果たしてきた。

 日本酒は日本の原点である米と水を原料とし、長い歴史と美しい風土に育まれ、その品質や製造方法などにより多種多様な味わいを特長としている 。そして、古来より季節の移ろいとともに様々な楽しみ方のできる数少ない嗜好品のひとつである 。

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 弊社でも、"ひやおろし"の商品設計を、更に良いものにするために検討を重ねているのですが、"ひやおろし"の意義と、今回の"定義"について改めて思案しています。

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中越沖地震のお見舞

 中越沖地震で被害に遭われた柏崎市へお見舞いに行ってきました。

 所々に倒壊した家屋などが見受けられ、今回の地震のすごさを改めて認識しました。

 まだ、ご近所でも中々顔を合わせられない程のようですが、水道が昨日ぐらいから復旧したことを、大変喜んでいらっしゃいました。

 震災に遭われた方々が、一日も早く復興される事を、心よりご祈念申し上げます。

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「 美酒 」

 「美酒」と言われたときに、どの様なお酒を想像されますか?

 『広辞苑』によれば 『味の良い酒、うまざけ。』 とでています。
私は、 "品質" 的にも、"味覚" 的にも優れたお酒をイメージしていました。

 ところが、『美酒のごとき人生』 という題名の文章を見たとき、その意味合いが変わりました。
 "人の生き様"をお酒に喩えていたからです。

 そこには、いわゆる "品質" や "味覚" だけでなく、 "時間" や "過程" が含まれて、今までにない"味わい深さ" を感じました。

 皆さんは、『美酒のごとき人生』 の "美酒" は、どの様なお酒で、どの様な味わいだと思われますか?


 願わくば、"極上の日本酒" に喩えていただければ、何よりに存じます。

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美酒を醸し出すべし !

「美酒を醸し出すべし!」

 何度もつぶやく事がある。
 悩んだとき、凹んだとき、もがきながら、それでも前進したいとき。


「美酒を醸し出すべし!」

 自分の未熟さを知ったとき。それでも現状を変えたいとき。


「美酒を醸し出すべし!」

 酒造りの奥深さを知ったとき。

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秘すれば花

 私の "ブログ"の印象は、初め "ネット上の日記" といった単純なもので、自分が始めることになるとは思ってもいませんでした。

 いつからブログを見始めたのか忘れてしまいましたが、PDAの購入を検討していたとき、候補の一つ "Palm" についてもっと知りたいと思い、『 パーム航空 」を楽しく拝見していました。

 その頃は、まだ日本語版をIBMが出し始めた頃で、英語版を含めて実際にとても楽しく "Palmライフ" をされているのが印象的で、実機を手にとって色々と検討する中で、その良さが改めて実感できました。

 ところで、ブログというと、何となく聞いたことのある "秘すれば花"(「風姿花伝」、世阿弥 著) という言葉とは無縁のような印象を持っていましたが、少しずつその印象が変わりつつあります。

 "ブログ" と "風姿花伝"、一見関係のない二つですが、とても気になっています。

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純米酒志向

 弊社は、「純米酒」100%ではありませんが、前々年度から少しずつですが商品を「純米酒」に変更してきています。いわゆる、「純米酒志向」と言えるかもしれません。

 ※ 「純米酒志向」 --- 「中野繁の多酒創論 No.21「純米酒を認めない人、認めたくない人

 正直なところ「アルコール添加」をした方が、コストや、鑑評会などで有利だと思われます。

 これは、単純に商品価格に影響しますし、鑑評会では別部門などにしていただかないと、純米酒の味わいの深さなどが、逆に欠点と評価されやすい様に感じます。

 (酒質を「大吟醸」から「純米大吟醸」に変更してから2年目の全国新酒鑑評会で、幸いにも「入賞」(「山田錦」を主体にしない部門)する事が出来ましたが、品質設計では試行錯誤が続きます。)

 ところで最近、「純米酒」や「特定名称酒」規格では「酵素剤」(麹の酵素力を補う)の使用を「禁止」して頂きたいと、特に感じます。

 「麹」の酵素力価は、技術である程度補うことも可能ですし、品質やコストに影響します。

 「純米酒」の原材料に、「米、米麹」と表示してあるのに、「米麹」の代わりになる「酵素剤」を使用することが可能なのは、違和感を覚えます。

 例えば衣類で、「コットン 100%」と表示しながら、それ以外の繊維を使用しているような感覚です。
 例えば「オールモルトビール」で、「麦芽 100%」と表示しながら、「酵素剤」が使用可能なのでしょうか?

 私の認識不足で誤解であれば幸いなのですが ...

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初呑み切り

その年に製造した清酒の品質を確認する、「初呑み切り」が行われました。

以前は、全部の新酒をそれぞれ 300ml にいれて持ち寄る方法でしたが、最近では気になるお酒を選んで持参するようになっています。

お酒の熟成や香味の状態を、何人かの先生にきき酒して講評をいただくのですが、特に「火落ち」などの異常がないか良く確認していただきます。

この他に、個人的には、実際の仕込みが熟成によってどの様に変化しているのか確認します。これは、楽しみでもありますが、落ち着かない一時です。

結果は、おおむね良好でしたが、1点だけ香りが若い感じのものがありました。
恐らく、今後の熟成で香りも成長すると思いますが、どの様な変化をするのか楽しみです。


ところで、7月16日の中越沖地震では、沢山の方々からお見舞いのお電話などを頂き、誠にありがとうございました。
幸いにも、特に目立った損害は無く、一同元気でおります。

震災にあわれた方々の一日も早い復興をご祈念申し上げます。


追伸
すっかり更新をしないうちに、時ばかり過ぎてしまい反省しています。
分からないことが多いのですが、改めて挑戦します。

ぜひ応援をお願いします。

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