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2008年3月の20件の記事

出品酒の選抜(2)

 全国新酒鑑評会の出品酒は、明日 4月1日が提出期限で、毎年どれを出品しようか迷うのですが、今年は杜氏たちの判断もあり、純米大吟醸らしいものを発送しました。

 この「純米大吟醸らしい」というのは、「アルコール添加をした大吟醸より、味わいの深さがでている」感じがしたからですが、個人的にはどちらかというと鑑評会向きでないと感じています。
 いわゆるアルコール添加の大吟醸と真っ向勝負といったところです。

 評価は、好みがでて意見が分かれますが、鑑評会などのようにブラインドできき酒をした場合、「味わいのキレ」は、圧倒的にアルコール添加をした方が有利で、評価が高くなる傾向があります。

 逆に、「味わい」があると、「キレがない」「味が重い」などの評価になりやすく、その結果、1ランクぐらい評価が下がる傾向があります。

 ところが、ややこしいのですが、この「味が重い」の表現に個人差があるようで、二つのタイプをきき酒した時に、全く別のものを「味が重い」と評価される事があります。
 更に、審査が行われるのは4月22日からですので、それまでに熟成も進みます。

 なにやら分かりづらいですが、結局の所、最後は自分の味覚が頼りなのですが、今回の出品酒については、審査までに適度に熟成した方が、高評価になりそうです。

 結果に拘わらず、広島できき酒をするのが楽しみになりました。

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長野県清酒鑑評会(春)

 春の長野県清酒鑑評会の"きき酒研究会"が、開催されました。

 弊社の出品は、「純米大吟醸」を出品したのですが、中堅の斗瓶のものは、やはり結果も然りでした。
 チョット残念(負け惜しみ (^^;) )でしたが、これを参考に全国新酒鑑評会の出品酒の選抜をしっかりとしたいと思います。

 端から見ると、搾った順番などでそんなに違いがあるのかと思われるかもしれませんが、「最高の状態」は、かなりピンポイントな印象をもっています。
 刻々と変わる醪の状態と、搾りのタイミングや方法、貯蔵の仕方などによっても香味はかなり異なります。

 ところで、今回「純米」での出品は、11点。
 資料不足ではっきり分かりませんが、昨年に比べて増えたように思います。

 大吟醸(アルコール添加)の「キレ味」も良いのですが、純米大吟醸の味わいの深さも素晴らしいと改めて思いました。

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出品酒の選抜

 全国新酒鑑評会に出品する「純米大吟醸」のきき酒をしました。

 今年は、長野県産の「美山錦」という酒米(さかまい、酒造りに適したお米)を100%使用して造ったのですが、火入れ後に初めてきき酒をしました。

 全体とすると可憐な感じで、昨年の一部分に山田錦を使用したときと印象が違います。

 これは、原料のお米の品種が変わった事もあるのですが、基本的な部分は、昨年と同様にしていますので興味深い結果です。

 いわゆる「出品酒」としては、昨年の方が良い?のかもしれませんが、今年の香味のバランスもなかなかだと思います。

 ところで、今回の出品酒のきき酒は、およそ10点ぐらいきき酒したのですが、どれも同じ醪(もろみ)のお酒です。

 そうするとどれも同じと思われるかもしれませんが、お酒を搾って出てくる順番で香味のバランスが異なります。

 例えば、初めの方は、味わいが軽やかで香りがシャープな感じで、搾るにつれ徐々に味わいが深くなり、終わりの方では、いくぶん苦みが出てくる傾向があります。

 この中から香味のバランスの良い部分のお酒が出品酒になりますが、隣り合う番号のお酒は、印象も近くとても悩むことがあります。

 その為、後になってこっちを出品しておけば良かったかもしれない、と思うこともあります。

 恐らく最終の決定は、27日に行われる県鑑評会の研究会の結果などを参考にして決めることになります。

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百周年募金活動

 長野市の高校(長野吉田高校)を卒業してから、かなりの年月が過ぎていますが、高校自体は設立100年を迎え少し前に募金のご案内がきていました。

 その時は、卒業生として気持ちばかりだけれど協力しようと思っていましたが、すっかりそのままになっていました。

 そうしましたらOB会から何と!ご連絡があり、地元の卒業生を訪問してご協力を依頼するように連絡をいただきました。
 私の担当軒数は、12人位でほとんど知らない方ばかりで、つい訪問を先延ばしにしていたのですが、本日一通りの訪問を終えました。

 訪問するとご本人は、こちらにいない方が多く、寂しく思い、地元に戻って生まれ故郷で活躍する人が増えれば町も良くなるのにと感じました。

 ところで募金の方なのですが、多くの方の所へ週末またご訪問する事になりそうです。

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只今、雪中貯蔵中 ...

 各地から桜も話題も聞かれますが、こちらでも、とても暖かで4月を思わせるような天候でした。

 暖かいのは、とても嬉しいのですが、仕込み蔵の横で雪解けを待っている「特別純米 雪中酒」が気がかりです。
 予定では、あと一月ぐらい貯蔵予定ですが、それまで雪が保つか心配です。

 最近、県内でも雪の中に貯蔵したお酒が話題になっていますが、弊社の「雪中酒」は、平成6年(1994年)春から出荷が始まり、今年で15回目を迎えます。

 これは、社外の方から雪の中に貯蔵することを提案されたのが発端で、5月5日の「小林一茶」誕生と、雪深い北信濃の春を祝うお酒として発売致しました。

 恐らく、仕込み蔵の横で貯蔵を始めたのは、長野県内では弊社が最初だと思われます。

 ところが、例年雪には困らないはずですが、昨年の2月中旬は、雪がさっぱりなく、日陰の雪をかき集めるような状態で、今後地球温暖化が進む可能性もあり、真剣に中止を検討しました。

 そんなこともあり、以前ですと余裕を持ってタンクで貯蔵していたのですが、昨年からは、販売店様からご予約を頂くようになり、今年は、その分を瓶詰めして貯蔵するようになってきています。

 貯蔵前にきき酒をしたのですが、雪中貯蔵したお酒の出来がとても楽しみです。

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最近調子が ...

 「どうも最近調子が悪いです。」と、言っても体調でなくノートパソコンですが、チョット心配です。

 さて、問題の症状は、起動する時に画面いっぱいにノイズが斜め出て、フリーズ(停止)か、暴走?してしまうことが、最近時々あります。

 思えばこの重い?ノートパソコンを、広島の鑑評会や、東京の酒メッセの時にも、そして台湾へも同行させたので、その疲れ?が出たのかもしれません。
 休ませて直ればいいのですが ... 、そんな暢気なことを言っていられないですね。

 幸い、保証期間を延長してあるのでメーカー保証で修理可能だと思うのですが、修理の間に使う適当なパソコンが無いところが問題です。

 おまけに、データのバックアップも余りしてないのですが、ハードディスクに余裕が無かったりします。 (^^;)

 春めいてきているのですが、ちょっと憂うつなこの頃です。

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酒風呂の日

 明日は、春分の日です。

 日本記念日協会によると、「上野動物園開園記念日」や「発芽野菜の日」でもあるようなのですが、何と言っても「酒風呂の日」でしょう (^^)

 以前にも紹介(酒風呂)させていただきましたが、春分の日、夏至、秋分の日、冬至は、「酒風呂の日」です。
(太陽の動きから、昼夜の時間が同じ日と、それぞれが最短の日を目安にしています。)

 効果としては、保湿、美白、リフレッシュ などがあります。

○ 保湿効果
 お肌の保湿は、角質のアミノ酸などの働きが大切。
 特に効果が高いのが日本酒、酒粕に含まれるプロリン。
 酒風呂で保湿力を向上!

○ 美白効果
 日本酒や酒粕には、アルブチンや遊離リノール酸が含まれています。
 シミの原因となるメラニン色素を作り出すのを阻害します。

○ リフレッシュ効果
 日本酒のほど良いアルコール分は、血管を刺激して血行を改善。
 穏やかな香りはリラクゼーション効果を高め、心身の疲労を取り除きます。

<参考資料>
「Osakeテラピーで健康になる本」(医学博士 滝澤行雄 著、発売 BABジャパン)

 恐らく科学的な入浴剤などに比べると効能は、少ないかもしれませんが、やはり、ナチュラルというか、発酵による自然なものですので、肌にも優しいように思います。

 といっても、アルコールに敏感な方は、入れ過ぎにご注意ください。
 (酒風呂の効果・方法は、こちらをご参照下さい。)

 私も初めは、半信半疑でしたが、肌の様子がしっとりとしたりして効果が実感できて驚きました。

 冬の寒さや、乾燥で疲れたお肌や体のリフレッシュにいかがでしょうか?

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新酒 と 古酒

 今日は、新酒をブレンドする時期や、出荷するお酒のブレンド比率を決めたりしました。

 これは、熟成具合の差を少なくしたり、香味のバランスを調整するために行います。
 なお、この様な事をせずに、酒造年度別に出荷する方法もあります。

 それ程、沢山の種類のお酒をブレンドする訳でないので、簡単そうに思われるかもしれませんが、原酒の良さを見極めて、どのぐらいずつブレンドするかは、時間と手間が掛かります。

 また、きき酒中は、お酒を口に含むだけで、飲まないのですが、長時間続けると次第に酔ってしまうので、余計に時間が掛かるのかもしれません。

 最終決定ではないのですが、いくぶん日本酒度が変わる商品がありそうです。

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長野の酒メッセ in 東京

 「長野の酒メッセ」の東京開催は、5月20日(火曜日)に予定しています。

 会場は、昨年と同じ「グランドプリンスホテル赤坂」様で、開催時間なども昨年と同じ予定ですが、詳しくは後日お知らせいたします。
 もちろん弊社も参加いたしますので、是非ご来場下さい。

 ところで、「長野の酒メッセ」は、1995年、長野市で初めて開催され、今年の秋で14回目を迎えますが、東京での開催は、2004年からで、今回で5回目になります。

 振り返ってみると「もうそんなに!」といったふうに感じられますが、試行錯誤の連続で、手弁当でお互いに出来ることを協力し合って一生懸命やっています。

 「長野の酒メッセ」では、個性豊かな長野県の地酒を一同にきき酒していただけます。
 少し早めのお知らせですが、ご予定に入れておいて頂ければ幸いです。

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新潟 酒の陣へ

 新潟県のお酒が、一同にきき酒できる「新潟酒の陣」に行ってきました。
 お酒のきき酒ですので車で行くわけにも行かず高速バスを利用し、朝8時半頃に家を出発して、11時半頃には無事会場の朱鷺メッセに到着しました。

 これは、自分たちが企画・参加する「長野の酒メッセ」の時は、なかなか「きき酒」をする訳にもいかないので、消費者として参加できる貴重なイベントです。

 到着するとすでに会場は大勢の方たちが詰めかけていましたが、様子が分からないので出店番号のNO.1の大洋酒造(株)様から順番に始めることにしました。

 すべてのお酒をきき酒出来れば良いのですが、時間も限られるので、1〜2点ぐらいづつのきき酒でしたが、20〜30社ぐらい拝見すると酔いもまわり、昼食や休憩をとりながらになりました。

 出品されているお酒は、季節がら新酒の生原酒を出品されている蔵元が多く、中には昨日搾ったなんて言うのもありました。

 また、新しく育種された「越淡麗」(こしたんれい)という酒米(さかまい)から造られたお酒も幾つかあり注目されていたようです。

 中には、新しい銘柄になった商品や、商品構成を変更している蔵元もありました。
 例えば、丸印に「貧」と書かれ「マルビン」とお読みするものや、「大吟醸を造りません」と宣言をされている蔵元もありました。
 このどちらの蔵元もきき酒が終了していて残念でしたが、とても印象的でした。

 今回参加されていた蔵元は、91社だったようですが、No.91へたどり着くと同時に時間となってしまい、また、高速バスを利用して帰宅しました。

 とても慌ただしい一日でしたが、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。

 追伸
 長野県では「長野の酒メッセ」と題してきき酒会を春(東京都)と秋(長野市)の2回行っています。
 ちなみに、春の日程は、5月20日(火曜日)で、場所は、昨年と同様、グランドプリンスホテル赤坂 で開催されます。
 皆さんのご参加をお待ちしております。

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新酒研究会

 本日は、「新酒研究会」が行われました。

 この研究会では、その年に出来た新酒を持ち寄り、局(関東信越国税局)の先生や、県の先生からご指導を頂きます。

 それぞれの先生からは、様々な角度からご意見を頂くので、大変勉強になりますが、良い点も悪い点もご指摘いただくので、嬉しかったり、ちょっと凹んだりします。

 ところで、弊社の造りは、明治の前半、山廃仕込みから速醸へ移行した頃の造りが色濃く残り、木製の暖気樽(だきだる)を未だにしっかり使用したりしているので、やや「山廃」的な香味が出たりします。
(良い呼び名があればよいのですが、「速醸山廃」とか、「山廃速醸」とでもなるのでしょうか?)

 これが、なかなかのくせ者で、いわゆる鑑評会的な評価方法をすると、「欠点」とも言われてしまうので、普通の速醸にすれば楽と言えば楽なのですが、味わい深さなどの点で安易に変更もできないように思っています。

 この様な造りをこれまで続けて来られたのは、弊社が「へそ曲がり」?だったからかもしれませんが、良さを認めていただけるお客様あってのことだと感謝しております。

 そう言えば、適切な例えか分からないのですが、カメラメーカーのLeica(ライカ)の描写には、独特の柔らかさがあって個性的で、特に初期の頃のレンズには、その個性が顕著の様です。

 個人的にですが、現代的?な描写にも引かれるのですが、ライカの持つ絵画的?な描写も味があって興味深く思っています。

 お酒の味わいも、レンズの描写も同じようなところがあるのではないでしょうか?

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日本酒 と 日本語(8)

 理屈っぽい展開になってきてしまったのですが、これも県民性?なのかご勘弁ください。

 さて、日本酒 と 日本語 に類似点を感じて、それを幾つか上げてきたのですが、(7)でお話しした『「絶対の自由とゆたかな創造の世界」や、「神の世界」にかかわり、そして「ともに遊ぶ」(「旗を掲げて外の世界へと旅をする」)こと』は、この他の分野にも言えそうです。

 それは、文学、音楽、美術などの芸術や、そしてスポーツなどにも言えそうですが、「表現する」ことによって「創造」し、「ともに遊ぶ」ことをしているように思います。

 日本酒で考えると、香り、味、それらのバランスを使って、味覚で「表現」しているといえますので、料理などが一番近いのかもしれません。

 私にすれば、『「美酒」という旗を掲げ、「ゆたかな創造の世界」(神の世界)へと旅をする』といったところでしょうか?

 追伸
 他県のイベントなのですが、3月15,16日は、新潟県のお酒のイベント「新潟酒の陣」が行われます。
 私は、15日のお昼頃から参加する予定です。
 詳しくは、新潟県酒造組合ホームページをご参照下さい。

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<「日本酒 と 日本語」 関連 >
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日本酒 と 日本語(7)

 今回のテレビ番組「白川静 漢字に遊んだ巨人」の最後には、白川氏が気に入っていた文字「遊」について紹介されています。

 この「遊」という漢字の3000年前の形は、「人が旗を掲げて外の世界へと旅をする姿」で、白川氏は、「遊」と言う文字について次のように述べています。

 遊ぶものは神である。
 神のみが、遊ぶことができた。

 遊は絶対の自由と、
 ゆたかな創造の世界である。
 それは神の世界に外ならない。

 この神の世界にかかわるとき、
 人もともに遊ぶことができた。


 このお話をお聞きして、「日本語」で表現をしたり、「日本酒」を造ることは、白川氏の仰っている「絶対の自由とゆたかな創造の世界」や、「神の世界」にかかわり、そして「ともに遊ぶ」(「旗を掲げて外の世界へと旅をする」)ことだと思いました。

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<「日本酒 と 日本語」 関連 >
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日本酒 と 日本語(6)

 「日本酒」と「日本語」は、日本の気候風土に育まれてきたもので、どこかしら共通点を持っていると感じて取り上げてきました。

 その3点目は、旨くまとめられないでいるのですが、思想的な観点からの類似といっていいかもしれません。

 今回の番組で紹介された白川静氏は、「日本とは何かつきつめたい」という情熱を持った方で、その著書『漢字』には、「文字は神とともにあり、文字は神であった」で始まっているそうです。

 それは、漢字の生い立ちをたどると「神」や「神事」と深く関わった意味合いを持つ文字が多くあり、それを使った文字には、神が宿るとお考えだったようです。

 その様な成り立ちの漢字を元に、文字革命と言っていいほどの独自の発展をした「日本語」は、日本独自の表現世界といえます。

 一方の「日本酒」も「神事」に深く関わり、古くから神々に五穀豊穣などを、祈念、感謝したりする際に使われたり、また、神霊との結びつきなどを強くする"直来(なおらい)"に不可欠なお酒として、日本の風土や文化の中で育まれた、日本独自のお酒です。

 「日本酒」と「日本語」は、この様な「神」や「神事」との関連から、古来日本人の精神世界と深く結びついていたのではないでしょうか?

 白川氏のお言葉を借りれば、少なくとも古来は「日本酒は神とともにあった」と言えると思います。
 <つづく>

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日本語 と 日本酒(5)

 「日本酒」は、「日本語」と同様に長い年月をかけて、次第に現在の様な日本独自のものになりました。
 幾つか転換点があると思うのですが、あえて三つ上げるとすれば次のようになると思います。

 一つ目の転換点は、「コウジカビ」を使った麹の利用に始まると思います。

 考えてみると、蒸し米に「コウジカビ」を使って麹を造る「日本酒」は、口噛み酒からの発展なのかもしれません。(これは、全くの個人的な意見ですので、今後文献などで検証してみます。)

 それに対して、「紹興酒」などが、生の穀物に「クモノスカビ」を使った麹は、同じ麹文化ですが、発想が異なる様に思います。

 二つ目の転換点は、「酒母」だと思います。

 麹を使って「米」を糖化すると、非常に栄養価の高い状態になります。
 当然、自然のままにしておくと、カビが生えたり、腐敗します。

 この様な、いわば「甘酒」状態のところに、どの様に有効な「酵母」を育てるかが、お酒を造る上で大切な技術になります。

 日本酒は、「乳酸菌」などを利用して「酵母」に適した環境を造りだしたことがもう一つの転換点だったと思います。

 ちなみに、焼酎などでは、その環境作りに「黒麹」が造る、「クエン酸」が利用されます。
 これは、日本酒で使われる「黄麹」には無い特徴です。

 そして、三つめの転換点は、「三段仕込み」だと思います。

 生産性を向上させ仕込みの量を増やしたいときに、一度に物量を増やしてしまうと酵母数が少なくなってしまい、発酵が遅くなったり、違う菌に負けてしまう可能性が増してしまいます。

 その為に、段階を追って仕込みの量を増やしていく方法は、「日本酒」の生産性を高める為に不可欠だったと思います。

 これらは、現在ではよく知られていることですが、「日本酒」が誕生する上での重要な転換点だったと思います。

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日本酒 と 日本語(4)

 なんだか、大変な展開になってしまい、もう少し整理してから掲載すれば良かったと後悔しています。(構成が雑になっていますが、ご勘弁下さい。)

 なかなかまとまらないのですが、昨日の(3)の付け加えとして、ご存じの方が多いかもしれませんが、「日本語」表記の変化を簡単にご紹介します。

(1)漢字の音を使って、その意味と関係なく日本語を表記。(万葉仮名 Wikipedia
(2)漢字にその日本語の意味を「訓」としてつけ、「音」と「訓」の混在した表記。
(3)「音」部分の漢字を書きやすい「仮名」して表記。

 日本語が、この様に変化しながら現在の様になった事を知り、これは、「日本酒」にも言えると感じました。

 それでは、時代と共に変わってきた「日本酒」にとって、重要な変化とは何でしょうか?
 <つづく>

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日本酒 と 日本語(3)

 タイトルは、最初「日本酒 と 漢字」としたのですが、よくよく考えると「日本酒 と 日本語」の方が、良かったと思い、タイトルを変更させて頂きました。

 さて「日本酒」と「日本語」の似ている部分の2つ目ですが、その発展の仕方が、どちらも日本的だと思うことです。

 当たり前と言えば、当たり前なのですが、日本の気候風土や文化、気質が、独自の言葉「日本語」とお酒「日本酒」を育んだといえると思います。

 具体的には、「日本酒」は、「コウジカビ」と「酵母」を利用し、「糖化」と「発酵」を同時に進行させる「並行複発酵」(へいこうふくはっこう)のお酒で世界に類をみないお酒です。

 一方の「日本語」は、「漢字」と「かな」をバランスよく使い、それ自体に意味を持つ抽象化された「漢字」と、発音をあらわす文字で意味を構成する「かな」の二つを同時に使って表現する言葉です。

 「白川静 漢字に遊んだ巨人」をみていて、普段何気なく使っている「日本語」も様々な工夫がされ、その中で2つの要素をたくみに利用して独自のものに発展させているところが、私にはとても新鮮で興味深く感じられ、「日本酒」にも通じるものを感じました。

 <つづく>

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日本酒 と 日本語(2)

 実を言うと、「日本酒と日本語」ということを考えたときは、3点ほど背景にあるものなどが似ていると思ったのですが、少し思惑が外れてしまいました。

 第1点は、「漢字」と「麹」は大陸から取り入れたものだと思ったのですが、ブログにするにあたり、しっかり調べてみると間違っていたようです。

 事実、一部の資料には『須須許里(すすこり)が麹による酒造りを伝承』とあるのですが、昨日お書きしたように、大陸の「麹」は、生の穀物(小麦など)をレンガ状にして造るもので、日本の蒸し米を使った麹とは利用する「麹菌」の種類も違っているので、別の起源と言えます。

 この件についてネットで検索してみると、「清酒は、日本が起源でなく、自分の国だ!」というお考えの海外の方もいるようなので、大変驚きました。

 なにやら唐突なお話で驚くばかりですが、「清酒」は、「日本が独自に育んできた日本固有のお酒」であることに間違いなく、今後は、「シャンパン」などのようにしっかりと、「日本酒」などの地理的表記の厳格化をして管理をしなくてはいけないようです。

 以前新聞で、「韓国人研修生、酒造り修業中 市島」という記事を見かけたときは、それほど気にしなかったのですが、今は複雑な心境です。

 そんな事を調べていると、本来の内容を書く時間が、すっかりなくなってしまいました。
 <つづく>

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日本酒 と 日本語(1)

 先日「白川静 漢字に遊んだ巨人」を偶然みた時に、「日本語」と「日本酒」には、共通点があるように感じました。

 最初、「漢字」や日本酒の「麹」は、共に大陸からの影響と思っていたのですが、「麹」の起源には微妙な部分があるようです。

 それというのも、現在の日本酒は、米がバラバラの状態で麹にする「撒麹」(ばらこうじ)なのですが、同じ「麹文化」である中国や韓国ではその様な麹でなく、また、麹菌の種類も異なるからです。

 具体的には、中国や韓国では、「大麦」や「小麦」などを "生のまま" 粉砕し薬草などを加えて水で練って煉瓦状に固めたところに「クモノスカビ」を使って麹を造る「餅麹」(もちこうじ)に対して、日本では "蒸した" バラバラの「蒸し米」に「コウジカビ」を使って造る「撒麹」(ばらこうじ)です。

 もっと詳しく調べないといけないと思うのですが、大陸から「麹」造りが伝わったかというと違うかもしれません。

 それでは、どのような部分が似ていると感じたのでしょうか?
 <つづく>

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「ガイアの夜明け」予見?(2)

 先日に続き、漫画『美味しんぼ 』(54号、雁屋哲 原作、花咲アキラ 作画、ビッグコミックス、発売日 1995/12)の話題ですが、単行本になってから12年ほどたっているのですが、日本酒の消費を見ていると、まだまだお客様に日本酒の魅力を伝え切れていないように感じています。

 漫画の中の言葉を上げてみると、次のような感じです。

・『穀物を使ってこれだけ洗練された酒を造っている国はありません。』

・『日本酒は生臭さを増殖する有機酸塩を持っていないうえ、米の糖類が残っていて、うまさをさらにふくらませる』

・『日本酒はお肉ともあうし、どんな野菜ともあうわ。だから西洋料理でも、中華料理でも、韓国料理でも、インド料理でも合うのよ』

 そして、『日本酒の未来は地方の酒造会社が担っているのです』とありました。

 そうなるには、やらなければいけないことが山積みだと思いますが、一歩先へ進む努力をしていきたいと思うこの頃です。

 久しぶりに『美味しんぼ』を読んで感じたことを書かせて頂きました。

 雁屋 様、花咲 様には、ぜひその後の日本酒をテーマにして頂ければ幸いです。

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