日本語 と 日本酒(5)
「日本酒」は、「日本語」と同様に長い年月をかけて、次第に現在の様な日本独自のものになりました。
幾つか転換点があると思うのですが、あえて三つ上げるとすれば次のようになると思います。
一つ目の転換点は、「コウジカビ」を使った麹の利用に始まると思います。
考えてみると、蒸し米に「コウジカビ」を使って麹を造る「日本酒」は、口噛み酒からの発展なのかもしれません。(これは、全くの個人的な意見ですので、今後文献などで検証してみます。)
それに対して、「紹興酒」などが、生の穀物に「クモノスカビ」を使った麹は、同じ麹文化ですが、発想が異なる様に思います。
二つ目の転換点は、「酒母」だと思います。
麹を使って「米」を糖化すると、非常に栄養価の高い状態になります。
当然、自然のままにしておくと、カビが生えたり、腐敗します。
この様な、いわば「甘酒」状態のところに、どの様に有効な「酵母」を育てるかが、お酒を造る上で大切な技術になります。
日本酒は、「乳酸菌」などを利用して「酵母」に適した環境を造りだしたことがもう一つの転換点だったと思います。
ちなみに、焼酎などでは、その環境作りに「黒麹」が造る、「クエン酸」が利用されます。
これは、日本酒で使われる「黄麹」には無い特徴です。
そして、三つめの転換点は、「三段仕込み」だと思います。
生産性を向上させ仕込みの量を増やしたいときに、一度に物量を増やしてしまうと酵母数が少なくなってしまい、発酵が遅くなったり、違う菌に負けてしまう可能性が増してしまいます。
その為に、段階を追って仕込みの量を増やしていく方法は、「日本酒」の生産性を高める為に不可欠だったと思います。
これらは、現在ではよく知られていることですが、「日本酒」が誕生する上での重要な転換点だったと思います。
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